私たちは、「ルイス・C・ティファニー コレクション」を手掛ける、「RainCaper」の日本総代理店です。
そこで、少々分かりにくい、Tiffany＆Co.とTiffany Studios、ルイス・C・ティファニー、RainCaper社について、ご説明させていただきます。
ルイス・コンフォート・ティファニーとTiffany & Co.のつながり
100年以上前から、Tiffany&Co.とTiffany Studiosはたびたび混同されてきました。
ルイス・C・ティファニーは、あの有名なTiffany＆Co.を創業したチャールズ・ルイス・ティファニーの息子であり、同社でもアートディレクターを務めていました。
同じティファニーという名前であることと、商業的にもお互いが協力をしあっていたという関係性が、両者が混同される原因でした。
ただし、どちらも自分の会社を所有していました。ルイスはTiffany Studiosを、チャールズはTiffany&Co.を経営していました。
弊社が取り扱うデザインは、Tiffany Studios時代のルイス・C・ティファニーにより作られたものを、正式な許諾を受けて使用しています。
それでは、ティファニースタジオと、ティファニーアンドカンパニーが作る製品にはどのような違いがあったのでしょうか。
ルイス・C・ティファニーは、商業的な成功よりも芸術家としての成功に人生を捧げたことを考えると、自ずと違いが明確になってきます。
ルイス・C・ティファニーの人生
父親であるチャールズはルイスが家業を継ぐことを期待していましたが、ルイスは18歳になると、大学への進学を辞退し芸術の道を志すことを家族に告げ、皆を仰天させたと伝えられています。
この頃から、宝飾業で確固たる地位を築いてきた商売人である父親に対し、ルイスは商売ではなく、芸術という分野で名を上げる決意を固めていました。
そして、それは成し遂げられました。ルイスは世界中から賞賛を集め、アメリカン・アールヌーボーを代表する芸術家となり、自らの会社であるティファニースタジオを設立したのです。そこでは、ティファニーランプや、ウインドウガラスなどが製造されています。当時は、ニューヨークといえども今のような大都会ではなく、家庭の照明や街灯には電気ではなくガスが使われていました。ランプの需要が高まったのはそのためです。ティファニーランプはルイス・C・ティファニーにより作られたものですが、当時から、Tiffany＆Co.の店舗へ行き、「ティファニーランプはここで買えるのかしら？」と聞くお客様は絶えなかったと言われています。
ティファニースタジオやルイス・C・ティファニー財団の目的は、商売よりも芸術家の支援にありました。しかし、時代は文化的な発展よりも、戦争による制覇の時代へ突入していきます。ティファニースタジオやルイス・C・ティファニー財団の掲げる芸術の発展という理念は、第一次世界大戦をきっかけに、時には「贅沢」であったり、「不適切」と考えられるようになりました。
そして、時代の流れと共に役目を失っていくことを感じたルイスは、自らの亡くなる前の年に会社を解散します。
戦争が終わり、平和が訪れると、次の世代の人々が彼の作品を買い集め、美術館に展示するようになったり、一部のセレブリティ達が、自分だけが楽しむ芸術品として売買を行うようになりました。あのスティーブ・ジョブズも、ティファニーの作品であるティファニーランプを愛していたと伝えられています。彼の収集品は、日本では「ジ・アンカーマン・コレクション」という呼称で日本の実業家が所有しており、それらはルイス・C・ティファニー美術館として、展示も行われていました。アメリカでは、彼のフェローたちが「チャールズホスマーモース美術館」を設立し、ルイス・ティファニーの作品を収集し、展示しています。これらは、ティファニー氏の生涯にわたる活動の中で、最も重要とされている作品です。
RainCaperについて
ルイス・ティファニーに縁がある人々により設立された「チャールズホスマーモース美術館」によりライセンスの提供を受け、デザインをしているのがアメリカの「RainCaper」です。同社は米国内の美術館協会に加盟しており、メトロポリタン美術館、ニューヨーク近代美術館(MoMA)等、有名な美術館に商品を提供しているブランドです。
私たちが皆様にお届けするティファニーコレクションは、もう一人のティファニーの歩んだ人生そのものです。
是非、もう一つの”ティファニー”の輝きを、お楽しみいただければ幸いです。
ルイス・ティファニーの歩み
L.C. Tiffany & Associated Artists 設立：1879年
解散：1883年
Tiffany Glass Company 設立：1885年
Tiffany Glass & Decorating Company 設立：1892年
Tiffany Studios に社名変更：1902年
Tiffany Studios 解散：1932年